専任技術者の「専任」の考え方とは?
こんにちは。建設業許可パートナーの吉田です。
今日は、建設業許可取得の要件となっている「専任技術者」の「専任」の考え方についてお伝えいたします。
1.専任技術者を置く必要性
建設工事に関する請負契約の適正な締結・履行を確保するためには、建設工事についての専門知識が必須です。
請負契約に関する見積、入札、契約締結等の業務の中心は各営業所にあることから、建設業を営む全ての営業所ごとに、許可を受けようとする建設業に関する一定の資格又は経験を有する技術者を専任で配置することが必要です。
※許可を取得した後に、専任技術者が退職され後任が不在となった場合は、許可要件の欠如として、許可が取消し(建設業法第29条第1項第1号)となってしまいます。
2.専任技術者の「専任」の考え方とは?
専任技術者とは、その営業所に常勤して、専らその職務に従事する者をいいます。
常勤性の確認として社会保険への加入、専ら職務に従事することが要件なので、原則兼任は出来ません。
次のような者は、原則として「専任」とは認められません。
① 技術者の住所が勤務を要する営業所の所在地から著しく遠距離にあり、常識上通勤不可能な者
② 他の営業所において専任を要する職務を行っている者(兼任不可)
③ 建築士事務所を管理する建築士、専任の宅地建物取引士等他の法令により特定の事務所等において専任を要することとされている者(建設業において専任を要する営業所が他の法令により専任を要する事務所等と兼ねている場合を除く)
④ 他に個人営業を行っている者、他の法人の常勤役員である者等他の営業等について専任に近い状態にあると認められる者
また、「営業所における専任技術者」は現場の主任技術者又は監理技術者になることができません。
例外として、営業所の専任技術者が工事現場の主任技術者等を兼ねるためには、次の4つの要件すべてを満たす必要があります。
①当該営業所で契約締結した建設工事であること
②工事現場の職務に従事しながら、実質的に当該営業所の職務を適正に遂行できる程度に近接した工事現場であること。
③当該営業所と常時連絡をとり得る体制にあること。
④当該建設工事が、主任技術者等の工事現場への専任を要する工事でないこと。
いかがだったでしょうか。これらの要件を満たした方を専任技術者とし、不備なく進めていきましょう。
建設業許可パートナー石川に出来ること
建設業許可パートナー石川では、開業以来多くの建設業許可・経営事項審査・入札参加資格申請に関わってまいりました。最近では、建設キャリアアップシステムの登録サポート依頼も増えてまいりました。建設業許可や経営事項審査、入札参加資格申請、建設キャリアアップシステム等の手続きで不明点のある方は、お問い合わせフォームよりまたはお電話でご連絡ください。
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