【令和3年4月改正】経営事項審査の審査基準の改正について〜その2〜
こんにちは。建設業許可パートナー石川の吉田です。
今日は、前回に引き続き、令和3年4月に改正された、経営事項審査(経審)の審査基準について確認をしていきましょう。
1.前回のおさらい
令和3年4月に、経営事項審査の審査基準について、次の4つが改正されました。
① 技術職員数(Z₁)に係る改正
② 労働福祉の状況(W₁)に係る改正
③ 建設業の経理の状況(W₅)に係る改正
④ 知識及び技術又は技能の向上に関する建設工事に従事する者の取組の状況に係る審査項目(W₁₀)の新設
前回はこのうち①から③について確認をしました。今日は④についてご説明いたします。
1ー④ 知識及び技術又は技能の向上に関する建設工事に従事する者の
取組の状況に係る審査項目(W₁₀)の新設について
改正建設業法(第二十五条の二十七)において、「建設工事に従事する者は、建設工事を適正に実施するために必要な知識及び技術又は技能の向上に努めなければならない」と明記されました。
「必要な知識及び技術又は技能の向上の取り組み」として、次の2つが評価されることになりました。
1.学会・業団体等において認定されているCPDプログラム(技術者の継続教育制度)を受講し、技術者1人あたりが審査基準日以前1年間に取得したCPDの単位数(10点満点)
2.建設キャリアアップシステム(CCUS)の能力評価基準で1以上レベルアップした建設技能者の雇用状況(10点満点)
評点については、以下の算式により算出される数値をもって審査がされます。
「技術者数」は、監理技術者になる資格を有する者、主任技術者になる資格を有する者、一級技士補及び二級技士補の数の合計数
「CPD単位取得数」は、建設業者に所属する技術者が取得したCPD単位の合計数
「技能者数」は、CCUSに登録している技能者のうち、審査基準日以前3年間に、建設工事の施工に従事した者のうち、作業員名簿を作成する場合に建設工事に従事する者として氏名が記載される者(ただし、能力評価基準において、レベル4と判定された者を除く)の数
「技能レベル向上者数」は、認定能力評価基準により受けた評価が審査基準日以前3年間に1以上向上(レベル1からレベル2等)した者の数※なお、認定能力基準による評価を受けていない場合は、レベル1として審査がされますので、注意が必要です。
「控除対象者数」は、審査基準日の3年前の日以前にレベル4の評価を受けていた者の数
今回の改正により、最大で14.25点(P点換算)が加点されることになりました!これは大きいですね。
2.CPD(技術者の継続教育)、建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?
CPD(技術者の継続教育)とは、技術者一人ひとりが自らの意思に基づき、自らの力量の維持向上を図るために行うものです。多くの学会・業団体等において、技術者の能力の維持・向上を支援するため、継続教育(CPD)の認定等が実施されています。
・建設系CPD協議会の加盟団体 …(公社)土木学会ほか18団体
・建築CPD運営会議の加盟団体 …(公社)日本建築士連合会ほか9団体
・建築設備士関係団体CPD協議会の加盟団体 …(一社)建築設備技術者協会ほか4団体
※CPDの対象となるプログラムにつきましては、各団体のHPをご確認ください。
建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、技能者の処遇改善、現場管理の効率化のため創設されたシステムです。経審で加点をうけるためには、まずは経審業者が「事業者登録」をし、技能者ひとりひとりの「技能者登録」を完了させ、能力評価基準により、レベル1~レベル4と判定をする必要があります。
いかがでしたでしょうか。
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建設業許可パートナー石川に出来ること
建設業許可パートナー石川では、開業以来多くの建設業許可・経営事項審査・入札参加資格申請に関わってまいりました。最近では、建設キャリアアップシステムの登録サポート依頼も増えてまいりました。建設業許可や経営事項審査、入札参加資格申請、建設キャリアアップシステム等の手続きで不明点のある方は、お問い合わせフォームよりまたはお電話でご連絡ください。
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